バラエティアートワークスから発売されている、
「まんがで読破シリーズ」のうち、5冊を読みました。
名作を漫画で読む、というコンセプトは悪くないです。
今までに50作くらい発売されています。
作品ごとに漫画との相性が違うので
読みやすいもの、読みにくいもの、いろいろあります。
漫画で読んでも、「読んだ」とは言いがたいですが
タイトルと作者だけを知っている状態よりは、
本の概要が肌でわかる分、ちょこっとだけ教養がつく…気がします。
君主論 マキアヴェッリ作
★★★★★
君主論の内容だけでなく、君主論が書かれた時代背景なども自然にわかり、
入門にはとっても良いです。
わが闘争 ヒトラー作
★★★★☆
もともとストーリーがある内容なので、漫画との相性が良いです。
これは、何も知らない子供には読ませちゃいけないと思います。
なぜならヒトラーのユダヤ人に対する弾圧を肯定する内容だからです。
これを鵜呑みにしちゃうとまずい。
なので、ある程度歴史についての知識と、倫理観を身につけた人が
「ヒトラーの『わが闘争』ってこんな本なんだ~」と知るために読むべきです。
論語
★★★☆☆
進研ゼミのダイレクトメールについてきた漫画のようです。
漫画にしにくいと思われる論語を、
ストーリーをつけてうまく読ませているところは高評価。
ですが、
読んだ後、「で、結局『論語』ってどんな本?」と自分に問いかけると
何もわかっていない自分を知る。
という感じの軽い内容です。
神曲 ダンテ作
★★★★☆
もともとストーリーがあるものなので
漫画との相性が良いです。
話がキリスト教的世界観に基づいて成り立っているので
いまいち共感できない部分が多いのですが
これは文章で神曲を読んでも同じなのかな??
五輪書 宮本武蔵作
★☆☆☆☆
これを読んで痛感したのですが、
漫画にするにはストーリーがある作品じゃないとつらいです。
五輪書は漫画との相性が非常に悪いようです。
論語の方は漫画との相性をよくするために内容を大幅に削り、
一部だけを抽出していましたが、
こちらの五輪書は内容を忠実に再現しようとするあまり、
漫画の良さが活かされていません。
結局“絵がついた文章”が書かれたコマが連続したものを読まされている感じ。
読むのにすっごく時間がかかりました。
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