2010年3月14日日曜日

本:中国ビジネスとんでも事件簿 -商文化の違いに迫る-



中国人の弁護士の方の本なので、
中国人の視点で書かれているのが信頼性がありました。

ESLのクラスには中国人が多く、話していると
やっぱり中国人と日本人は似ているなあ…と思うのですが
(とくに味覚が…笑)
その国民性について気になって、家にあった本を読んでみました。
 
この本によると、
「ビジネスにおいて、中国人は欧米人に似ていて、
日本人の感覚とは対極である」
とのことです。
そうなのかー。

この本の対中ビジネスにおける交渉の仕方・心構えは参考になりました。
・自分の希望をまず先に言うこと。
その上で、お互いの希望にあわせて譲歩していく。
・論理的に話すこと
がキーポイントのようです。
これらは対アメリカでも大事なことだと思いますが、
対中国の場合も同じなんですね。

「同じ漢字文化だから分かり合えると思っていると
悲劇につながることもあるので注意」
なるほど。
そうそう、同じ漢字文化だから分かり合えると思っていたけど、
そうでもないのかしら…?


私は三国志も好きだし、日本の倫理観って
中国から輸入されてきたものかと思っていたのですが
倫理観が全然違うとのこ と。
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中国人は三千年の権謀術数に満ちた歴史の中に暮らしてきた。
そのために、ある意味で欧米人よりもさらに書面での約束を
重視する商習慣や法文化を育んできている。
(略)
それに対して日本人は、江戸時代の町人の商道徳や
武士階級の約束を重んずる慣行からも分かるように、
約束したことを固く守ろうとする。
それは儒教的な倫理観に支えられた自律的な行動であり、
他から訴訟を起こされるからというわけではない。
契約の相手を訴えるのではなく道義的履行を期待し、
その反面、己もまた良心の命令に従って進んで履行するのである。
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なんとなくわかるような。
でも儒教って孔子の教えだから、中国から来たものなんだけどな。。
発明した中国人自体は儒教的な倫理観は忘れちゃったってことなのか。

アメリカは多人種社会、ヨーロッパも陸続きで
各国が隣り合っていてお互いを意識していて、
そのために理論的に話し合って
ルールを決めるようになったという背景がありますが、
中国も本当に国土が大きいし、いろんな部族が混ざっているという点では、
欧米と似た状況にあったのかもしれません。

中国の国民性と言えば、
香港ディズニーランドに行った時、人々に「並ぶ」という意識が無く、
隙間さえあれば前の人を追い抜いていく強欲さには困惑しました。
(こういうシチュエーションでのアメリカ人は正反対で、「譲る」体質ですが。
本当に歩行者優先だし、レディファーストだし)

まあ当分中国でビジネスをする機会は無さそうなので、
今日は読み物として楽しめました。

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